hardy-wye

2008.6.8
Hardy−wye 11feetを入手しました。 シリアルナンバー E4957
Hardy Bamboo Rod Manufacturing Datesで製造年度を調べてみますと1926年に製造された
ロッドであることが確認できました。

ラインは8・9番程度、アクションはスペイで本流のでトラウトに丁度良いロッドだと思います。
今秋の釧路釣行へ間に合うようにレストアを開始しました。 このロッドはグッドコンディションのようです。
ブランク自体の損傷はなく、ほぼヴァーニッシュもしっかりしています。パーツの欠品はありませんが、
一方のトップガイドのみ異なっています。コルクは経年の劣化でリプレイス・ラッピンングはバット部分
のみ巻き直しが必要な状態です。このレストアで一番困難なのはグリップの交換、長さが38cm
ありますのでコルクリングを30コ近く使うことになりそうです。

レストア構想
・コルクグリップの交換
先日作成したcorkgurip-shaperの試運転を兼ねて行ってみる。グリップの作成方法は、先にバット部分
の太さを測り、その太さにほぼ近い木棒を用いて接着をし、大まかな形にシェイプし た後にロッド全体を
シェイパーで回転させながら仕上げをおこなう。
・再ラッピング
ガイドは全て取り外して再ラッピングをおこなう。 以上最低限のレストアをおこなうことにしました。


2008.6.14

・コルクリングの接着
先ず準備段階としてコルクリングの選別を行います。私の手持ちのコルクはアメリカから100本を輸入
したもので、1コ当たりの単価は送料込みで72円と安いのですがA・B級のグレードが混在し、事前の
選別を行わないと仕上がにが期待が出来ないので慎重に選別を行いました。コルクを削った後になる
べく中心部分が綺麗に削れるようなグレードのコルクを前の3個に、残りは外側25mm辺りが綺麗に削
れるようなグレードのコルクを探し出し、それぞれのコルクに順番を記入しておきます。次に、グリップ
中心部のコルクを一部剥がしてバットの太さを測ります。太さは12mmありましたので、この太さに近い
木の丸棒をホームセンターで購入し、この太さに合わせてコルクリングの穴を広げる作業を行います。
この作業を事前に行う事で、グリップ装着の際にコルクの穴の加工作業がほとんど不要になります。
このロッドのグリップは全長が約35cmあり、1本のグリップではバット部分に接着する最終段階の
加工が殆ど不可能(鑢も届かない長さであるから)になるとの想定から、総数28コのリングを7コ
ずつの4分割で作り最後に接着することににしました。

先ず、ドリルを使ってリングの穴を広げる大まかな作業を行い、その後やすりで全体の大きさを調整
し、最後にミニルーター用軸付き砥石を使って仕上げを行います。リングの接着は、木の丸棒にコル
クリングを入れ、フレックスライトのグルーを使って行いました。グルーを1コづつ塗り、コルクリング
の穴の位置が木の丸棒で正確に決め、約10分後丸棒をゆっくり抜き取ります。そのそのままの状態
で、ボルトに大き目のワッシャーを入れてナットできつく締めておきます。リングの外側は歪んでますが、
内部は均一に接着されますので、コルクリングをバット部分に接着した際に綺麗な仕上がりが期待出来
と思います。


2008.6.21

・コルクグリップの形成Part-1
先ず、コルクグリップの形成の第一段階として、4分割に接着したコルクリング全てを木棒に入れて
荒削りをおこないます。この作業は、大まかなグリップ全体の形状を作り上げることから木棒に入れ
てのシェイビングを行います。ロッドにグリップを入れてのシェイビングでは、全長が120cmあります
のでシェイパーの回転数を上げることによりロッドが波を打ってしまいます。そこで木棒でシェイブする
ことにより棒の長さを最短の場所をボールベアリングで固定する事が出来ますので、作業がやり易くな
ります。シェイビングには金属製の鑢で荒削りを行いました。片手でやすり、片手で掃除機のノズルを
持ちながらの作業は容易ではありませんが、回転数の調節を足ふみペダルで行えますので、強弱を
つけながらの作業を行い、2時間ほどで完成しました。

次にロッドのコルクグリップを全て取り除きます。荒削り際に何度もオリジナルのグリップの寸法を確認
しながら作業を行いましたが、いよいよオリジナルのグリップを全て取り除きました。作業はプライアー
で取り除き、金属やすりで全体を滑らかにするだけですので20分程度で完成です。グリップ部分のバット
が現れましたので、再度バット部分の太さを再確認しておきます。このバットは予想に反して太さが均一で
はなく、バットエンド部分が16mmありました。

いよいよ荒削りしたグリップをロッドに挿入して再度のシェイビング作業を行います。
準備段階として、
@バットエンド部分の太さが少々太いのでやすりで穴を少しづつ広げ、多少きついく入る状態まで再度
加工を行います。
Aリールホルダーのネジに合わせてコルクリングを1コ新たに挿入して、ネジの位置に合わせます。
リールホルダーの上部がバットキャップの終わりから8cmの位置に仮止めを行います。その位置から
ドリルで一箇所細い穴を開けます。この穴からネジを入れて固定出来た事を確認し、残りの3コのネジ
穴を開けます。
この作業が完成した段階で、全てのグリップをロッドに挿入し再度シェィビングを行います。この作業は
繊細な作業を求められますので、コルクリング1コごとの太さに合わせて作業を行って行きます。まず、
追加したコルクリングを金属やすりで荒削りを行います。全体の太さと変わらなくなった状態から、120、
240番の紙やすりを使い設計図の太さ+2mm程度で留め、800,1,500,2,000番で仕上げを行います。
回転数は極力上げず、時間をかけてスローなシェビングを行いましたので、全体の形状は、ほぼ設計図
通りに出来上がりました。

シェイブした段階で再度リールホルダーのネジが正確に4ヶ所止められる事を確認し、いよいよグリップ
をバット部分に接着します。この接着で第一段階は完了した事になります。


2008.6.29

・コルクグリップの形成Part-2
いよいよ最終段階として、ロッド本体をシャイバーに装着してシェイビングを行います。これまでシェイバー
の試運転をおこなった結果いろいろな事が分かってきています。特に長いロッドを回転させた時にロッドが
上下にしなる事は驚きで、回転速度を上げるほどしなりが大きくなりました。同じ事を一般の旋盤で行った
場合には、ロッドが折れるのではないと思うくらいです。このことは、多少想定していたことですが、これほど
しなりが大きいとは思っていませんでした。このシェーバーに使用したモ−ターは足ふみペダルで回転速度
を調整出来るので、「危ないな!」と感じた段階で回転を瞬時に止める事が可能です。シェイビング作業中
には両手が空いていませんので、グリップをロッドに接着した後にシェイブする作業では足ふみペダルで
回転の強弱を付けれない旋盤でこの作業困難ではないかと強く感じました。さて、グリップ接着後最終仕上
げのシェイビングは、紙やすりの240番を使い、全体をゆったりとシェイビングを行い、先端部分はワィンデ
ィングチェックを何度も合わせながら少しづつ、スローな回転で仕上げをおこないました。全体の仕上げが
完了し、リールホルダーに合わせてねじ込みの位置を再度確認も問題ありませんでした。ところが、仕上が
ったグリップを見て唖然としました。コルクリングで上部から3コ目に大きなくぼみがありました。やはりコル
クの品質に問題があったようです。これまでほぼ1ヶ月かかって完成したグリップですが、やむを得ず再度
交換することにしました。

コルクリングで上部4コ目から取り除くことにしました。この状態で再度コルクの接合状態を心配しましたが、
思い切って取り除いてしまいました。コルクのつなぎ目数ミリの上部にナイフで切り込みを行い、プリヤーで
一気に取り除きました。その後やすりで切り落とし部分がコルクとの接合部分になるまで慎重に削り、800番・
1,500番の紙やすりで仕上げを行いました。コルクリングを4コ再度慎重に選び、次回で全ての作業を完了
させる為に合わせて接着しておきました。


2008.7.4

・コルクグリップの形成Part-3
先ず4コのコルクリングだけを木棒に入れ、全体の形にほぼ近づけてのシェイビングを行います。 先端の
太さは17mm、後部の接合部分は23mmですので、それぞれ+5mmまでシェイビングで作業を中断 し、ロッド
にはめ込んでシェビング状況を点検します。結局この作業を3回繰り返しながら、作業としては1時間かか
ってしまいました。接合部分は棒やすりで滑らかにした後に、紙やすりで仕上げを行います。800,1500,2000
番の順番でおこないました。この段階でロッドに接着し、翌朝作業を再開することとしました。


2008.7.5

いよいよシェイビング作業も最終回となります。既に1回やり直していますので、再度の失敗は起こさない
ようにスローな作業を開始しました。一番神経を使うコルクとワインディングチェックとの接合は5mm程度
コルクを中に入れて接着する方法で行いました。シェイバーでの作業はワインディングチェックすれすれま
で行い、最後は手作業での紙やすりサンディングを行いました。前面の上下の太さの違いを微調整した後
に、シェイパーで5回転仕上げを終えました。ここで一息入れたいのですが、最後のラッピングまで一気に
終わらせてしまいました。スレッドは今では入手不可能なcelebrated talbotの紫が1コの残っていましたの
でこれを使って仕上げました。段巻きとの色違いは全くなく仕上がりそうです。


2008.7.6いよいよ最終回

筆を使って1回目のエポキシコーティングを行い、モーターに12時間かけて乾燥させています。 この1ヶ月半
はコルクグリップシェイパーの製作とグリップ交換に土日を費やしてしまったの、これからは秋の北海道釣
行の準備を始めようと思います。

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