両ティップの接合は無事に完了しましたが、これまで接合は4回ほど失敗しています。理由は接合部分の
補強が完了していない為に、僅かな力が加わった瞬間に「ポキッ」と外れてしまいました。1回目は落とし
て外れ、2回目は接合部分に僅かなズレが有りやり直し、3回目はスレッド巻いている際に外れ、4回目は
エポキシコーティングの際にスレッドがエポキシを染み込んだ状態にむらが有りやり直し、こんな不安定な
状態で作業を繰り返していました。でも良く考えると、これまでおこなった補強は十分な補強でとは言えず、
完成後に魚とのやり取りでティップに負荷がかかった瞬間に再度折れるのではと考えてしまいました。
当初
の補強案では、@ティップが接合した段階でCAPS社のグラファイトロッド リペア ヤーンにて補強し、全体を
鑢で滑らかにする。Aその上にスレッド巻き、エポキシコーティングする。この補強案では、@ヤーンを滑らか
にする為に鑢で削りすぎてしまい、返って強度を弱くしてしまうのではないか、Aエポキシコーティングだけで
果たして十分な強度を与えられるか、以上の事を考えた末、補強策は別の方法に変更し、作業はついに5回
目となってしまいました。
既に4回ほど作業に失敗していますので、これまでの手順は要領よく進むようになってきました。
3回目の作業の際、
複製ティップの色が若干薄い事の改善策として「ジェルニス」をティッシュで2回ほど染み込ませ、ほぼ同じ色に近づ
けておきました。
5回目の作業を開始しました。両ティップはグルーでの接合が完了した段階で、接合部分に力を加えないよう、慎重に
CAPS社のグラファイトロッド リペア ヤーンをマスキングテープにて巻き付けます。ヤーンとマスキングテープに緩みが
ないことを確認し、グルーを全面に塗り一晩モーターに掛けておきます。
補強策は、トップガイドを加工して使う事にしました。この補強は、ヤーンによる補強を更に金属が補強する事になります
ので、これまでの補強より数段優れた方法となる予定です。単に金属の中で両ティップを接合する方法ではなく、@両テ
ィップとも断面による接合、Aヤーンでの補強、Bガイドでの補強、と3段階での補強策を合わせたものですので、耐久
性にも問題がないはずです。
手順としては、まず上州屋へ両ティップを持参し、接合部分にぴったりなトップガイドを購入します。費用は315円でした。
次に不要な部分のカッティングです。ノコギリ等いろいろ試してみましたが、ダイアモンドヤスリを使って削り落とす方法が
一番容易でした。最後に断面を真っ直ぐに研磨し、滑らかになったら準備完了です。ティップの先端から加工済ガイドを通し、
ぴったり挿入出来るかを点検しながらヤーンを最小限で削ります。
接合部分と加工済ガイドとの接合箇所を決め、接合部分の下をマスキングし、グルーをはみ出すくらいまで十分塗り、
ガイドを挿入します。
・2008.4.27 複製ティップの段巻き・ガイドの取り付け
複製ティップが完成しましたので、いよいよ段巻きのラッピングとスネークガイドの取り付けを行います。複製ティップには
既にジェルニスを2回塗り込んでありますが、バット・ミッドセクションと複製ティップのコーティング状態が馴染む様に複製
ティップへ約2倍程度に薄めたウレタンコーティングを一回施しておきます。
ラッピングの構想
@補強の為に挿入した筒(カットしたトップガイド)は、スネークガイドの位置をずらしてラッピングする事で全体をスレッドで隠す
方法とする。
A段巻きに関しては、エクストラティップに僅かに残った段巻の跡の位置に合わせて段巻を行う。
B先端の部分はエクストラティップも短くて正確な段巻の位置が不明なので、先端の段巻と同じ位置で再生する方法を取る。
ラッピング作業で一番困難なのは、筒とブランクとの間の段差をラッピングで綺麗に隠せるかです。通常ラッピングは、ストリッ
ピングガイドとブランクとの間に僅かな段差であり、スレッドでもガイドが綺麗に隠れないことがあります。私はブランク側から
ラッピングを開始し、段差の直前でブランクへのラッピングを止め、僅かな空間を空けてガイドへラッピングを4〜5回転行い、
その後スレッドをブラング側に少しづつ押し出して段差を綺麗に隠す方法を取っています。この方法は、ほぼミスを起こさず
に段差を隠す事が出来ます。しかし、そのスレッドが反対側の段差(筒は両方が段差になってします。)となった時には、
ガイドからブランクへ数ミリ沈むようになることから、ラッピングによりこのカットしたトップガイドを綺麗に隠す事が非常に困難
となってします。そこで筒の両サイドからラッピングを行い、中間点でスレッドを止める方法を行いました。この方法で段差は
綺麗にスレッドで隠れますので、中間点でのスレッド止めの際にスレッドの隙間が出来ないようにスレッドを両サイドに押し、
スレッドの回転密度を多くするようにして中間点で止めることで綺麗に筒を隠す事が出来ました。
段巻きは全体で18段必要です。段の太さは1mmもありませんので、スレッド3回転で止める必要があります。段巻き作業
で一番困難なのはスレッドの緩みです。何しろ3回転しかスレッドを巻けませんのであっと言う間にスレッド緩んでしまいま
す。その対策として、カラープリザーバーを使用しました。もともとスレッドにエポキシが染み込まないようにカラープリザー
バーを使用しますが、段1回巻くごとに塗ることでスレッドを接着する効果を期待した訳です。スレッドを3回転した段階で
両方のスレッドをきつく引っ張り、マスキングテープで固定しておきます。その瞬間にカラープリザーバーを塗りスウレッドを
固めてします。この作業を18回行いますの、かなり根気のいる作業となります。段巻きの位置はエクストラティップを重ね、
段巻きの跡をマスキングテープで正確な位置を決める方法を行いました。ただし先端の10cmはエクストラティップも短い為
に、テイップの重ねる位置をずらし、マスキングテープで位置を決める方法で残りの段巻きの位置を決めを行いました。
トップガイドは手持ちのジャンンク部品からメノウ付きのガイドを取り付け、18段の段巻きとガイドのラッピングでほぼ1日
この作業にかかってしまいました。カラープリザーバーを2回塗り、乾いた段階でマスキングテープを外し、全体のラッピン
グにズレがないかの再点検を行います。4/29の休日に本業の仕事が入ってこなければエポキシコーティングをおこない、
完成後5月の連休に実釣で試してみる予定です。
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・2008.4.29 コーティング
カラープリザーバーの乾燥には2日間おきましたので、良好な乾燥状態となっていました。いよいよレストア最終段階として、
複製ティップのラッピングへエポキシ・コーティングを施します。3回転でラッピングした段巻き18段は、途中で緩むことなく
カラープリザーバーでのスレッド乾燥が出来ていました。スレッドのカッティングには極細用のハサミを使って1本づつ切り落
としていきます。コーティングはモーターに掛け、回転したままの状態ではけ塗りを行います。1回目のコーティングは2倍程
度に薄めたエポキシで薄めに塗っていきます。乾燥後、スレッドの切れ端や盛り上がりが「ささくれ」状態で乾燥しますので、
やすりで滑らかにして再度コーティングを行います。
・2008.5.5 完成・実釣
1ティップのみですが、レストア作業は完了しました。5/4に近くの管理釣り場で試し釣りをおこないましたが、特に問題はあ
りませんでした。複製ティップを繋いだ部分のしなりが少々心配でしたが、20匹ほど釣り上げた段階でも特に違和感は感じ
られませんでした。このロッドに4〜6番までのラインで試してみましたが、ラインの乗りが良かったのは5番でした。本業が
多忙な時期であった事からなかなか作業が進みませんでしたが、ほぼ2ヶ月かかって完成となりました。
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